2007年04月22日

安良里伝説

安良里に伝わる民話の一つに「金魚伝説」が
あります。

安良里の最奥に位置する 「神洞の滝」 の伝説です。
この神洞滝(じんぼらたき)は、地元では 「お滝さん」と
呼ばれて親しまれています。

安良里の陣洞の滝

でも、今は殆どの方に見向きもされていません・・・

歴史を紐解いてみると、この神洞の滝の付近から人々の
生活が始まったようです。

というと、大昔はこの辺りが住宅地?だったようですね。
多爾夜神社も、実はこの場所にあったものが、現在の場所へ
移動したと子文書に記載されています。

また、この神洞の 「洞」 の由来ですが、丹沢にもこの地名が
数多くあります。それも、西丹沢エリアに片寄っています。
西丹沢では、「沢」のことを「洞」と表現しています。

例えば・・・・

  桧洞(ひのきぼら)
   丹沢湖からユーシンロッジへ奥へ奥へと入った秘境の沢
   です。途中に素晴らしい滑滝が続く釜があって、それは見事。
   高校生のときに、この山小屋でバイトしてましたので、よく遊び
   に行っていました・・・ちなみに、この桧洞を詰めて行くと、頂上
   は 「桧洞丸(ひのきぼらまる)」という山頂です。
   この 「丸」 は山を指します。
  ザンザ洞
   西丹沢でも滝が続く素晴らしい沢筋。水がザンザン流れている
   様子からネーミングされているようですね。

他の地域では、あまり表現されていないようなので、西伊豆と丹沢
が何かしらの繋がりがあったのかもしれません・・・
うーん。興味深いです。

神洞の滝の金魚伝説

民話伝説は、こんな感じです。

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神洞滝の神様は、この滝壺に金魚を放して、山の仲間と
毎日楽しく過ごしていました。

ある日、大雨が降り、上流に住んでいた大イワナが滝壺に落ちて
きました。

大イワナは目ざとく金魚を見つけました。神様の金魚と知らない
大イワナは、あっという間に金魚を全部食べてしまいました。

すると、どうでしょう。
滝の流れは止まり、滝壺の水は無くなってしまったのです。

大イワナは水を求めて下へ下へ下っていきました。

川の水は部落の人たちの飲み水になり、田んぼの水になっていま
したので、少なくなった水に困った人々は相談して、神様の金魚を
食べた憎い大イワナを退治してしまいました。

滝つぼの回りに村の人々が集まり、お祈りを続けますと、神様は
元通り、綺麗な水を流してくださいました。

それから毎年、田植えの時期になると、神様に感謝して人々は
滝壺に金魚を放つようになりました。
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現在、安良里には田んぼはありません。
民話伝説も調べてみると、どれもなかなか、楽しいものですね。

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Posted by 鈴木達志 at 08:00│Comments(0)安良里
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